他の病気の患者とがんの患者とでは、病気に対するとらえ方に大きな違いがあります。
がん患者の病気に対する心理の大きな特徴は「喪失感」にあり、一般にがん患者の多くは強く「生命」の危機を感じ、つまり「死」への不安感をともないます。
その上、婦人科のがん患者では女性性を失うことから、「女性としての生命」を失うという喪失感が大きな問題になります。
そのため、婦人科のがんを治療する場合には、その女性が結婚しれいるのかいないのか、子供がいるのかいないのか、あるいは孫がいるような年齢なのかどうか、そして、セクシャル・パートナーや夫がいるのかいないのか、今後そういう相手を欲しいのか欲しくないのか、これから結婚するつもりがあるかどうか、などという問題を避けて通ることはできません。
欧米では、婦人科のがんに対する精神的・心理的配慮が学問分野としても成立していますが、残念なことに日本では何の手もうたれていないのが現状です。
がんに対する治療が必要であると同じく、女性性の問題に対する何らかのフォローが、必ず必要になります。
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